ファイナンシャルプランナーのコラム 住まいも一生。お金も一生。

TOP > ファイナンシャルプランナーのコラム「住まいも一生。お金も一生。」

第12回 平成25年度の税制改正大綱における住宅ローン控除の改正のポイント

第一回目のコラム執筆後すぐに平成25年度税制改正大綱が発表されました。(1月24日)

現在5月でGWももう終了しているという時期ですので「もう知ってるよ!」「すでに情報収集した」という方も多いとは思いますが、そういった方々は復習がてらご覧になっていただければ幸いです。 税制改正は多岐に及んでおりますが、このコラムでは皆様の関心の高い住宅ローン控除についての改正点をまとめてみたいと思います。

住宅ローン控除とは

住宅ローン控除とは

住宅ローン控除とは、金融機関等から融資を受け、自宅を新築または購入した場合(工事費用が100万円を越える増改築を含む)、その自宅に居住した年から10年間、その年の住宅ローン残高に一定の率を乗じた金額を所得税額から控除するという規定です。

この控除を適用することができる主な要件は以下のとおりです。

・床面積50u以上(登記簿上)
・床面積の1/2以上は自己の居住用であること
・借入金は返済期間が10年以上(原則金融機関からの借り入れに限る)
・住宅の新築等の日から6ヶ月以内に居住すること
・控除を適用する年度の合計所得金額が3,000万円以内であること


今回の改正の背景

そもそも上記の控除は今回新設されたものではなくもともとあった制度なのですが、この制度は本年平成25年12月31日で適用期限が到来することになっておりました。

そこで今回の税制改正で適用期限を平成29年12月31日まで延長し、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動が大きくなるであろうと考えられる時期(平成26年4月以降)の控除額などを拡大して、その時期の住宅需要を喚起しようというのが今回の改正の背景です。


改正の概要

改正の概要

ではどのように改正になったのでしょうか?
以下に簡潔に列記していきますと

1. 平成25年末で終わる予定が、4年延長される
2. 各年の控除限度額を現行の年20万円から年40万円に引き上げ
3. 最大控除可能額を現行の200万円から400万円に引き上げ
4. 自己資金で住宅を購入した場合の控除限度額を現行の
  50万円から65万円に引き上げ
5. 所得税から控除しきれなかった額の住民税控除は、
  限度額が97,500円から136,500円に引き上げ

といったところが主な改正点になります。
(認定長期優良住宅・認定低炭素住宅につきましてはそれぞれ控除限度額を現行の年30万円から年50万円に、最大控除可能額を300万円から500万円に引き上げられます。)

図表に表すと以下のとおりです。(一般住宅の場合)


【所得税控除】
居住年度
(居住日)
ローン残高
限度額
控除期間 控除率 各年の控除
限度額
10年間最大
控除可能額
平成25年
(現行制度)
2,000万円 10年 1.0% 20万円 200万円
平成26年1月〜
平成26年3月
2,000万円 10年 1.0% 20万円 200万円
平成26年4月〜
平成29年12月
4,000万円 10年 1.0% 40万円 400万円

【所得税で控除しきれなかった場合の住民税控除額】
居住年度(居住日) 控除限度額
平成21年〜平成25年 所得税の課税総所得金額等×5%(最高9.75万円)
平成26年1月〜平成26年3月 所得税の課税総所得金額等×5%(最高9.75万円)
平成26年4月〜平成29年12月 所得税の課税総所得金額等×7%(最高13.65万円)

まとめ

今回の最大のポイントは本年度中で終了予定だった適用期間が29年12月まで延長されたという点です。
25年度中で終了することをご存知だった人は若干あせって購入をお考えにならなければいけなかったものが、ちょっと腰をすえて考えられるということは非常にいいことだと思います。

では控除限度額の拡大についてはどうでしょうか?

ある日テレビを見ていると、街角インタビューで若いご夫婦が、“居住日が26年4月以降でないと限度額がUPしないのでそれまで住宅購入を待つ”とおっしゃってる方がいらっしゃいました。
私はそれを見て失礼ながら“本当にそれがいいことなのかどうかきちんと計算されたのかな?”と思いました。

といいますのも、拡大されるメリットを享受できる方は条件が限られる、ということです。
どういうことかといいますと、そもそも論として最大控除額を目いっぱい使用するにはそれだけ所得税が多く課税される方に限られるという点です。控除というのは“差し引く”という意味ですから、当たり前なのですが支払った税金額以内が控除最大額なのです。
簡単に言いますと年間20万円の限度でしたら所得税を20万円支払っている方でないと満額受けることができず、年間40万円の限度でしたら所得税を40万円支払っている方でないと満額受けることができない、ということになります。
(所得税で控除しきれない部分の住民税が一部控除されますが)

ちなみに年収300万円の会社員(3人家族)ですと所得税はざっと1.8万円、住民税は8.80万円ですので、この方が平成26年4月以降まで待って2,500万円の住宅を購入した場合でも、初年度25万円の最大控除は受けることができず、所得税1.8万円+住民税5.88万円=7.68万円しか控除できません。
ですのでこのケースですと、平成26年4月以降まで待つ意味がありません。そればかりか、待ったばかりに金利が上昇して返済負担が増えてしまった、なんていう最悪なケースももしかしたらあるかもしれません。
このままでいきますと26年4月には消費税もUPして8%になる予定ですしね。

もちろん、収入の多い方で住宅ローンを2,000万円以上組まれる方にとっては26年4月以降まで待って購入したほうが消費税の増税があったとしてもそれを補って余りあるメリットが出てくるケースもあります。

つまり自分がどうすれば一番メリットがあるのか?デメリットを回避するには?をご理解されたうえで住宅購入時期の検討をされるべきだと思います。
もし迷われた場合には一度FPなどの専門家にご相談されてもいいかもしれませんね。




もくじに戻る

MY PAGE LOGIN
ID
PASS

ログイン

ID・PASSをお忘れの方はこちら

マイページ登録はこちら

CONTENTS

買う

建てる

こだわる

暮らしに役立つまめ知識

住まいの用語集

このページのトップへ