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第9回 共有名義がオトク?

今日の不況下での世帯給与減少や女性の社会進出意欲の上昇に伴い、共稼ぎの夫婦も多く見受けられるようになりました。

そうした共稼ぎの夫婦がマイホームを購入する場合、必ずといっていいほど『共有名義』についてのご質問をされます。

そこで今回のコラムは『共有名義』について執筆させていただきたいと思います。

『共有名義』のメリット=「住宅ローン控除」

『共有名義』のメリット=「住宅ローン控除」

住宅ローンを共有名義で組む際に真っ先に挙げられるメリットは、やはり『住宅ローン控除』です。共稼ぎの夫婦にとって共有名義にすることにより「住宅ローン控除」が夫婦それぞれに適用されるからです。(実際に控除を受けるにはいろいろな要件がございます)

ちなみに居住開始が平成24年の場合、最高で年間30万円、10年間で300万円の税額控除を受けることができます。(限度額3,000万円×控除率1%×最高10年=300万円、平成25年の居住の場合には限度額2,000万円に減少するため、最高で200万円となります)

また、所得税からだけでは控除しきれない場合、翌年に納める住民税からも控除してもらえます。住民税から控除できる額は、課税所得金額の5%までです(ただし上限は9.75万円)。

単独名義と共有名義との住宅ローン控除額比較

単独名義と共有名義との住宅ローン控除額比較

それでは次に、単独名義と共有名義の住宅ローン控除額の比較をしてみたいと思います。

前提条件:年収600万円の夫と年収400万円の共稼ぎ夫婦、扶養家族なしで4,000万円の住宅ローンを組んだ場合。内ボーナス返済比率は25%、35年返済、固定金利1.85%

・夫単独で4,000万円の借入の場合→控除10年総額300万円
・夫婦共有での借入(2,000万円づつ)の場合→夫10年総控除額約176万円+妻10年総控除額約173万円=合計10年控除総額額約349万円

このようにみると、やはり住宅ローン控除は『共有名義』のほうがオトク、となるのですが、仮に上記の借入金額が3,000万円になると、夫単独名義の場合の控除額約264万円に対し、共有名義の場合の合計控除額も約264万円となりほとんど変わらなくなります。


『共有名義』のデメリット

また二人で住宅ローンを組んだ場合、反対にデメリットになる場合もありますので注意が必要です。

例えば数年後、お子様の誕生に伴い妻が仕事を辞め収入がなくなる、または大幅に収入が減るようなことがあると『共有名義』が逆効果になることがある、ということもあります。当たり前のことですが、所得税額が減ればその分控除額も減りますし、収入がなくなればそもそも控除自体が当然なくなります。また、ローン金額の配分を途中で変更することもできません。

さらに収入がなくなったり減った場合には、将来借り換えを行おうと思っても、収入面で審査が通らない可能性が高くなります。それぞれが借り入れを行っていても、夫(もしくは妻)の分だけ別の金融機関に借り換えをすることは通常できません。このようなことからも、まずは将来的にも二人とも収入が続く予定であることが大前提となるでしょう。

また、一般的に、ローンの担い手が亡くなったときのために、ローンの担い手に対しては「団体信用生命保険」いわゆる「団信」をかけるものですが、夫婦共有名義にしていると、たとえば夫が亡くなった場合、団信で支払免除となる分は夫の持分だけ。妻の持分はローンを払い続けなければなりません。

更にこれは言うまでもないことですが、離婚の際には大きな紛争の種となってしまいます。離婚に伴い住宅を売却する際には共有者全員の承諾がなければ売却できないからです。万が一離婚したときにどうするかについては、あらかじめ良く話し合っておく必要があるでしょう。

まとめ

大きな傾向として住宅ローンの金額が大きく、控除可能額を一人では取りきれない場合には『共有名義』でそれぞれ「住宅ローン控除」を得ると効果がありますが、金額が小さい場合(控除可能額が一人で取りきれる場合)にはあまり効果がない場合もあり、もしかするとデメリットの方が大きくなるかもしれません。 「住宅ローン控除」についてはそれぞれの収入状況や借入額によってその効果は異なりますので、是非専門家にご相談下さい。

ただ「住宅ローン控除」の損得の前に、奥さまの気持ちとして持ち分を欲しているのか、もしくはローンを背負いたくないという気持ちなのかなどの考え方も御夫婦で話し合う方がいいでしょう。

また今後も予定通りに収入が確保できるか、奥さまが仕事を続けるのか、将来お子様をどうするのかといった御夫婦のライフプランについてこういう機会にぜひ話し合いの時間を持ってみることをお勧めします。 こうすることで、夫婦の理想のライフプランができるかもしれませんし、副次的効果としてお互いの考え方を理解することで夫婦の絆がより深まるかもしれませんね!




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